今日のひとこと
【力】タム・リン
【力】タム・リン
むかしむかし、ジャネットという名の少女がいました。彼女は廃墟のある森をよく歩いていました。
ある晩、その道を歩いていると、とても美しく、豪華な服を身に纏った男性に出会いました。その姿は、まるで妖精の王子のようでした。
二人は夜通し話をして盛り上がり、ジャネットは大喜びで家に帰りました。
しかし、数ヶ月後、ジャネットは妊娠していることに気が付きます。
話をするために森へ戻ると、彼の姿がありました。
彼はタム・リンという名で、森の中で廃墟となっている屋敷の所有者だったが、今は妖精に捕らわれて逃げられない呪いをかけられていると告げました。
そして、『ジャネットが私を馬から引きずり下ろし、放さなければ囚われから解放できる』と呪いの解き方を教えました。
ジャネットは翌晩、妖精の王族の行列が森を通るのを待ち構え、タム・リンに呪いをかけた張本人である妖精の女王の姿を見つけました。
ジャネットは飛び出すとタム・リンを掴み、しっかりと抱きしめました。
妖精の女王は笑いながら、タム・リンをあらゆる動物に変身させ始めました。
中には、ジャネットがこれまで見たこともないような動物もいました。それは、ライオン、カバ、ワニの混血で、不純な心臓を食べる生き物でした。
ジャネットは、何時間も彼を抱きかかえたまま過ごし、最終的に石熱する石炭に姿を変えられてしまいました。ジャネットがもうこれ以上耐えられないと思ったまさにその時、夜が明け、妖精たちは姿を消し、呪いは解けたのです。
タム・リンは再び人間の姿に戻りしました。
二人はすぐに結婚し、タム・リンの屋敷を修復し、多くの子供たちをもうけたということです。
