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カルマ論で読む『セドナ』
セドナ(イヌイット神話)
tarot of the divineのカードの中で、最も私たちをビビらせる強烈な一枚、セドナの物語です。
凍てつく海へと船から投げ落とされて、這う這うの体でヘリを掴んだ指までナイフで切り落とされて…(痛そう〜!)と、このシーンがカードの絵になっています。
しかもやったのお父さんかい!と残酷の極みなのですが、私たちもこれと同じようなことを日常的にやっているかも知れないと顧みる機会を与えてくれるカードだと思います。
そもそも、セドナのお父さんは、悪人でもなんでもなく、嫁いだ娘が劣悪な環境下で耐えているのを見兼ねて助けてくれるごく普通のお父さんなのですよね。
でも、嵐の船上でパニックになって限界を迎え、娘を船から突き落としてしまう。さらに、船のヘリに捕まって生きながらえようとする彼女の指をナイフですべて切り落としてしまう。(その上、左目まで潰してしまったという説まである)
誰しも、余裕のある時は寛容ですが、切羽詰まっている時は他者に構っていられないし、一緒にいると害のある人とは手を切りたいと思うのは、ごく自然な感情ではないでしょうか。
自分のことしか考えられない時ってありますよね。
このカードを見る時に、ついセドナ側…つまり被害者目線で物事を捉え、感情を発生させてしいがちな私たちですが、誰かを傷つける加害者になっている可能性にも目を向けるべきでなはないかなと思います。
しかし、セドナの立場からすると、おそらく家族の豊かさのために嫁いだのに、最後はその家族に裏切られて殺されてしまうという、踏んだり蹴ったりな顛末です。
でも、セドナも自分に求婚してくる男性を全て難癖つけて断ったりして、たくさんの人を傷つけているカルマがありますし、その美しさから、村の女性たちからは嫉妬されていたかもしれません。
そう考えると、アホウドリの家族に復讐されるカルマを既にたくさん積んでしまっていたという仮説が立てられます。
もしかしたら、セドナがもう少し謙虚だったら、このような悲劇は起こらなかったかも知れませんね。
しかし、セドナの性格?やら展開には伝承系の物語らしく諸説あるようで、例えばWikipediaに載っているものはかなり印象が違いますので、興味があればそちらも参考にしてみてください。
こちらの説では、セドナが『誰にも嫁がない』と宣言していて、もしかしたら、この頃から海の女神になる流れが決まっていたのかな?とも感じました。『世界に嫁ぐ』的な。修道女の仕組みと似ているのかな?と思ったのです。
ただ、その後怒ったお父さんにムリヤリ犬と結婚させられたりしていますが…。
犬と結婚する寓話も世界にはたくさんありますね。
お父さんも、セドナの気持ちをもっと尊重してあげられたら悲劇は起こらなかったのではないかなぁと思います。
ところで、お母さん出て来ませんね…。
父子家庭なのかな?
リーディングの時は、
父親のポジションは誰?
セドナのポジションは誰?
アホウドリのポジションは誰?
そして、嵐とは何?
という視点で分析してみるのが基本になるかと思います。